2005年08月16日

「十二番目の天使」オグ・マンディーノ △

十二番目の天使
オグ・マンディーノ著 / 坂本 貢一訳
求竜堂 (2001.4)
通常24時間以内に発送します。


ミレニアム・ユナイテッド社の社長に就任し、いわば故郷に錦を飾るように
ボーランドに越してきたジョン・ハーヴィング。人生の幸福を噛みしめていたある日、
交通事故で妻と息子が亡くなってしまった。死を望むほど絶望のどん底から
彼を救ったのは、まさに天使だった。

あらすじ紹介であまりバラしすぎても良くないかと思って、少し最後ぼかしたが、
ストーリーはシンプルである。
ジョンは親友ビルの誘いから地元のリトルリーグの1チームの監督になるのである。
そして彼は12番目の天使、ティモシー・ノーブルのひたむきな生き方に感化されていく。
こんなふうに書いてしまうと余計にシンプルになってしまうが、
シンプルだからこその名著であると思う。何回読み返しても前向きさを分けてくれるのだ。
あとがきでも触れられていたが、教訓や哲学的な言葉は使われていないのに、
読み終わる頃にはティモシーの「毎日毎日あらゆる面で・・・」を呟きたくなってしまう。
最後の方のティモシーの「ありがとう」には泣けた。

読みやすさ:★★★★★
とても読みやすいところもこの本の魅力だ。
少しの前向きさを取り戻したい時に読みたい。
posted by ks at 21:38| Comment(0) | TrackBack(4) | ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月17日

「火車」宮部みゆき ○

少し慣れてきたので、これからは感想を「である」調に切り替えていきます。


火車
火車
posted with 簡単リンクくん at 2005. 7.17
宮部 みゆき / 宮部 みゆき著
新潮社 (1998.2)
通常24時間以内に発送します。



怪我が原因で休職中の本間刑事のもとに妻千鶴子の親戚の青年がやってきた。
彼は刑事である本間に行方不明の婚約者をこっそり探して欲しいのだという。
しかし自己破産を知られたのをきっかけに行方をくらませた彼女は、もっと複雑で
恐ろしい過去を隠していた。

これは面白かった。宮部みゆき氏の小説では個人的ベスト2くらい。
宮部氏はやっぱり現代ミステリーがいいと思う。初めて読んだのは随分前で
最近読み直したのだが、飽きなかった。私がこの小説で好きな点は、
話の軸にいる女性が、彼女自身は登場して会話したりしていなくても、
くっきりと話の中に存在していることである。捜査の中から追っている人物を
描き出す小説は数多くあるが、このように現実感を与えるものは少ないように思う。
実は最初こそラストに多少不満を持ったが、お気に入りのミステリーの一つである。

読みやすさ:★★★
面白いし読み難いとは思わないが、特には読みやすさも感じなかった。
posted by ks at 21:27| Comment(0) | TrackBack(1) | ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月03日

「魔神の海」前川康男 ○

魔神の海
魔神の海
posted with 簡単リンクくん at 2005. 7. 3
前川 康男
講談社 (1979.7)
この本は現在お取り扱いできません。



寛政元年にアイヌ民族が日本人の不当な支配に対して起こした、国後・目梨の乱が
起こるまでの流れを日本人の国後上陸から酋長ツキノエアイノの息子、
セツハヤアイノの視点で描いた歴史大作。

初めて読んだ小学生の時も今読み返しても、多くのことを考えさせてくれる本です。
国同士は何故戦い憎しみの渦を作るのか、豊かな生活とは力とは何なのか、
そして守る為に何をすべきなのか。
セツハヤは作中で血が違うから憎いのだろうかと考えたり、シアヌの『シサムとどこが
違うのか』との問い掛けに答え澱んだりしていますが、人々がそれぞれに「違い」を
見つけ、それを憎むことからいがみ合いは始まるのではないでしょうか。
現代においても、この人間の性質は変わっていません。違いがどんなものにでも
存在する以上難しい事ではありますが、その一方で若い一途な狩人であったセツハヤに
武力による戦いを止めさせたものを忘れる事はできません。村をひいては彼ら
民族を守る、手段こそツキノエの方針とは異なりましたが親子の守りたいという意思は
受け継がれてきたものではないかと思います。

話として夢中になりましたが、一番好きなシーンはセツハヤがツキノエに
ブキテマへの言伝を頼むシーンです。最後のブキテマの言葉も、
彼の葛藤が僅かにみえて印象深かったです。

読みやすさ:★★★★
短いし分かりやすいのですが(青い鳥文庫でも出ていました)、
読み応えはしっかりあると思います。

現在、品切れ・重版未定となっているようです。
お勧めできる本なので、もし気になった方がいらっしゃれば、
復刊ドットコムさんの方で投票してみてください。
posted by ks at 21:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「妖精王の月」O.R.メリング ○

妖精王の月
妖精王の月
posted with 簡単リンクくん at 2005. 7. 3
井辻 朱美 / Melling O.R.
講談社 (1995.2)
通常1〜3週間以内に発送します。



仲の良いいとこ同士のグウェンとフィンダファー。長く約束していた、
「良き民」ゆかりの地をめぐる旅を楽しもうとしていた二人は、
タラの遺跡で眠った事から「良き民」のゲームに巻き込まれる。
さらわれたフィンダファーは戻らず、グウェンは彼女を取り戻すべく、彼らを追う。
助けに会うのも束の間、グウェンはいとこのとんでもない運命を知らされる。
正統の妖精ファンタジー。

可愛かったり美しかったり人間の味方だけじゃない、彼らのルールを持つ「良き民」と
それらと共存できる人々が魅力的です。二人のヒロインもティーンエイジャーならではの
溌剌さがあります。少女漫画のような夢もあって、終始、楽しく読めました。
好きなシーンはゴブリンとグウェンが再開するところです。ゴブリンの一筋縄ではいかない
感じが面白かったです。

読みやすさ:★★★★
割と軽く読める本格ファンタジーと言えると思います。多分、指輪物語など
古典的北欧ファンタジーが好きな人で、この本を気に入る方は
少なくないのではないでしょうか。
posted by ks at 21:18| Comment(0) | TrackBack(0) | ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月19日

「風の誘い」茂市久美子 ○

風の誘い
風の誘い
posted with 簡単リンクくん at 2005. 6.19
茂市 久美子 / 茂市 久美子作 / こみね ゆら / こみね ゆら絵
講談社 (1996.9)
この本は現在お取り扱いできません。



旅行会社を辞めた主人公は通るのも最後の骨董通りの絨毯屋で、
ある張り紙に出合います。そこから、ひなげしの春の絨毯を求めて
彼女のインドへの旅が始まったのです。

主人公が旅の形にこだわっているだけに、最後まで彼女の旅には
ある種のロマンが感じられました。民話のような話がちりばめられていて
旅エッセイとは別の観点から旅っていいなぁと思わせてくれます。
装丁も話と合っているし、こみねゆらさんの挿絵も素敵でした。

読みやすさ:★★★★
優しい雰囲気で終始読みにくさは感じません。
優しい神秘に浸りたい日にいかがでしょうか。
posted by ks at 21:48 | TrackBack(0) | ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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